
蓄電所事業に参入する
ゴルフ場の予約サービスを運営するバリューゴルフは6月10日、三重県志摩市において系統用蓄電所の開発に向け土地を取得すると発表した。同社にとっては、電力インフラ事業への初参入となる。
バリューゴルフは敷地面積約205,000m2の土地を6月中旬に取得し、蓄電所事業者との契約を締結後、土地の譲渡を前提に計画を進めてきた。具体的な事業者名は公表していないが、6月13日に発表した「2026年1月期決算説明資料」によると、「複数の蓄電所施設運用事業者が既に関心を示している」としている。
取得価額は非公表だが、2025年1月末時点におけるバリューゴルフの純資産約11億円の30%以上に相当する金額での取得であるとされており、事業規模の大きさがうかがえる。また、同日には三井住友銀行など4行から総額4.5億円の短期借入(2025年6月〜10月)の実施も発表し、資金調達が本格化している。
同社は「今回の取り組みを通じて系統用蓄電所開発のノウハウを蓄積する」とし、将来的にはゴルフ場跡地の有効活用を進めていく方針を示している。これまでゴルフ場の予約プラットフォームの運営を通じて得たゴルフ場の稼働データや運営ネットワークを活用し、利用率の低い施設における蓄電所事業への転換に向けた検討を進める構想だ。
近年、蓄電所市場には異業種からの参入が相次いでおり、2025年3月にはファッション販売のスターシーズが医療・福祉法人の遊休地を活用した蓄電所事業への参入を発表した。未利用地の有効活用を軸とした事業展開が広がりつつあり、今回のバリューゴルフの新規参入も、ゴルフ場が保有する遊休地を活用した新たな事業展開として注目されている。