
展開してきた(画像:丸紅新電力)
サンヴィレッジと丸紅新電力は7月24日、系統用蓄電所の開発から電力の運用までを一貫して支援するサービスの提供を開始したと発表した。両社は、このサービスを通じて2025年内に100MWの受注を目指す。
同サービスでは、事業用地の選定・取得、系統権利の提供を含むプロジェクト開発と、EPC(設計・調達・建設)、O&M(運用・保守)をサンヴィレッジが担う。一方、蓄電所の運転開始後の運用に関しては、丸紅新電力が充放電計画の策定や各市場への応札業務を担当する。
両社は今後、金融機関や保険会社などとも提携し、サービスの提供範囲を拡大する予定である。
サンヴィレッジは、2MW/8MWh規模の高圧蓄電所の開発に注力しており、2025年2月にはHuaweiおよびSungrow Japanと、それぞれ500MWhの蓄電池の調達に向けた基本合意書を締結した。また、三菱HCキャピタルエナジー、日本蓄電池、ジャパン・インフラファンド・アドバイザーズとも業務提携し、各社向けに開発を行っている。
一方、丸紅グループでは、2024年10月に長野県伊那市に同グループ初となる蓄電所(2MW/8MWh)の運転を開始し、丸紅新電力が運用を受託した。さらに、同グループは2025年度中には北海道でも蓄電所(25MW/104MWh)の運転開始を予定している。
両社は2024年に、非FIT太陽光発電事業の拡大を目指して資本業務提携を結び、丸紅新電力がサンヴィレッジに20億円を出資したため、蓄電所事業における協業はそれに続くものである。
今回のサービス開始により、両社はNTTアノードエナジーや関西電力と並び、系統用蓄電所の一括支援サービス事業を展開する大手企業として新たに加わったことになる。