Reetech、秋田県の「新屋浜発電所」で風力タービンのブレード落下による死亡事故

2025年5月9日
新屋浜発電所では約15年前にも類似する
落下事故が起きている

新エネルギー技術研究所(以下、「Reetech)」は5月2日、同社子会社のさくら風力が運営・管理する秋田県秋田市の「新屋浜発電所」(出力:1.99MW)において、風力タービンのブレードが落下する事故が発生したと発表した。この事故により、現場付近にいた一般男性が頭部に裂傷を負い、搬送後に死亡が確認された。

事故後、現場にはブレードの破片や大型の重量物が散乱していたため、早急に撤去作業を行ったという。また、Reetechと警察当局は現在、事故原因の特定に向けた調査を進めている。なお、同発電所では15年前にも、落雷の影響によりブレードが破損し、落下する事故が発生している。

同社の5月4日の発表によると、新屋浜発電所は2009年11月に運転を開始し、ドイツのEnercon製のE-82型風力タービンを導入。保守業務は、日立パワーソリューションズが担当し、年2回の定期自主検査が行われていたほか、さくら風力の主任技術者による月例点検も実施してきたとみられる。

新屋浜発電所は、FIT(固定価格買取制度)認定を受けており、契約期間は2030年2月まで残っていた。しかし、5月9日の発表では、残る2本のブレードを翌10日から取り外す計画を明らかにした。

Reetechは、青森県、秋田県、静岡県、山口県などでも複数の風力発電所を開発しており、今回事故が発生したEnercon製の風力タービンを導入している発電所も含まれる。これを受けて同社は、必要な緊急点検を実施し、安全が確認されるまで対象の発電所の運転を停止する方針を示している。

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