Q.ENESTが系統用蓄電所事業に参入、栃木県の2MW/8MWhが今年7月に運転開始予定

2025年3月14日
Q.ENESTの第一号案件は経産省の補助金の採択を受けている(画像:パワーエックス)

Q.ENESTホールディングス(以下、「Q.ENEST」)は3月13日、栃木県佐野市に「Q.ENEST佐野高圧蓄電所」(1.999MW/8.226MWh)を開発すると発表した。同社初の系統用蓄電所となり、2025年7月末の運転開始を予定している。

Q.ENEST佐野高圧蓄電所のEPC(設計・調達・建設)はグリーンエナジー&カンパニーの子会社であるグリーンエナジー・プラスが担当し、今月中に着工する予定である。系統用蓄電システムは、パワーエックス製のコンテナ型大型定置用蓄電池である「Mega Power」を3基設置する。運転開始後は、Q.ENESTの子会社であるQ.ENESTでんきが電力取引を担当する。

同事業は、経済産業省の2024年度「再生可能エネルギー導入拡大・系統用蓄電池等電力貯蔵システム導入支援事業費補助金」の採択を受け、交付額は約1.13億円である。また、Q.ENESTグループのQ.ENEST Readyも同補助金の採択を受けており、千葉県での事業を進めている。

Q.ENESTは蓄電所事業を通じて運営のノウハウを蓄積し、将来的には産業用蓄電システムの制御を含むVPP事業でアグリゲーターとしての役割を担うことも視野に入れ、今後も技術開発に力を入れていく方針だ。

同社は2017年にハンファジャパンの電力事業として設立され、その後2023年に独立。太陽光発電所の開発や運営、Q.ENESTでんきを通じての電力小売事業など、再エネ分野で幅広い事業を展開している。今回の系統用蓄電所事業への参入を契機に、さらなる再エネ事業の強化を図る見込みである。

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