
の蓄電システムを導入している(画像:パワーエックス)
NTTアノードエナジーは、2025年度および2026年度に運転開始を予定している高圧系統用蓄電所15ヵ所のうち、6ヵ所にパワーエックス製の蓄電システムを採用することを決定した。
パワーエックスが6月3日に発表した内容によると、同社のコンテナ型大型定置用蓄電池「Mega Power」を3基ずつ各蓄電所(2.0MW/8.2MWh)に設置する計画だ。設置予定地は、北海道函館市、香川県観音寺市、青森県三沢市、秋田県能代市、石川県能美市、和歌山県海南市の6ヵ所。このうち、函館市と観音寺市の蓄電所は2025年度中に完工予定で、残る4ヵ所については2026年度中の運転開始を見込んでいる。
NTTアノードエナジーは、すでに2025年4月に北九州市で稼働を開始した「福岡若松蓄電所」(2.0MW/8.2MWh)にもMega Powerを導入しており、今回の6件はそれに続く採用事例となる。
同社はこのほかにも、5ヵ所の高圧系統用蓄電所を運転している。九州電力および三菱商事と共同開発した「田川蓄電所」(1.4MW/4.2MWh)、東京電力ホールディングスと共同開発した「嬬恋蓄電所」(2MW/9MWh)、さらに埼玉県内に3ヵ所の蓄電所を展開している。
また、今回の高圧蓄電所15ヵ所の開発に加え、北海道と栃木県では特別高圧の蓄電所(合計160MWh)の開発も進めており、2028年度の運転開始を目指している。
パワーエックスは2021年3月の設立以来、国内蓄電所向けの蓄電池市場で主要なサプライヤーとしての地位を築いてきた。これまでに納入した高圧蓄電所の多くは、今回と同様にコンテナ型蓄電池3基から構成されている。また、北海道で東京センチュリーおよびJFEエンジニアリングが開発中の大規模蓄電所(20MW/79MWh)向け蓄電池の受注実績もあり、大型案件への採用も進んでいる。