
進めている(画像:サンヴィレッジ)
三菱HCキャピタルエナジーは2月4日、サンヴィレッジとフルマーチャント(完全市場取引)による系統用蓄電所事業で業務提携を行うと発表した。フルマーチャントとは、政府の補助金やPPAなどの長期的な固定収入に頼らず、市場で電力取引を行う方法である。具体的なスケジュールは示されていないが、両社は100MW/400MWhの系統用蓄電所の開発を目指すという。
三菱HCキャピタルエナジーが系統用蓄電所事業への出資と、設備やアグリゲーターの選定などを担当し、サンヴィレッジが蓄電所の開発および建設を行うとしているが、業務分担については状況に応じて柔軟に対応する方針とのこと。
三菱HCキャピタルを親会社に持つ三菱HCキャピタルエナジーは、合計1.2GWを超える100ヵ所以上の太陽光発電所を管理しており、2027年の運転開始を予定している韓国のサムスン物産との北海道での25MW/50MWhの系統用蓄電所開発に続き、2024年12月にもRSアセット・アドバイザーズとの提携を発表しており、今後も系統用蓄電所の開発を進めていくとしている。
サンヴィレッジは2024年9月には中部エリアで開発中の蓄電所3ヵ所をJA三井リースに売却、2024年11月には HD Renewable Energyと提携して関東と中部で系統用蓄電所13ヵ所を共同開発、先月には北陸エリアで初となる高圧系統用蓄電所の共同開発を発表した。同社は今後250ヵ所(合計出力500MW)を目標に、系統用蓄電所の開発を進めていくという。