
投資会社のマーチャント・バンカーズ(以下、「MBK」)は先月、中国の太陽光パネルメーカーであるTangshan Haitai New Energy Technology傘下のHTソーラー向けに、小規模太陽光発電所の開発に着手したと発表した。第1弾として、栃木・茨城・福島の3県において、20件・合計2.5MW(DC)の非FIT太陽光発電所を開発する。
各案件の出力は87.4kW〜111.6kWで、開発予定地の内訳は栃木県11件、茨城県8件、福島県1件である。いずれも耕作放棄地や遊休地を活用する。
開発業務は、MBKと株式会社REIT(以下、「REIT」)が2025年7月に締結した業務委託契約に基づき、REITが担当する。REITは、開発用地の権利調整や一般送配電事業者との系統連系手続きを進め、約4ヶ月間の開発期間で着工可能な段階に引き上げる計画。
HTソーラーは、2025年11月頃に土地を取得し、自社の太陽光パネルとセットで日本の大手企業に売却する予定である。
MBKとHTソーラーは、2025年7月に非FIT太陽光発電事業での業務提携に向けた基本合意書を締結し、同年8月に取引基本契約書を締結した。今後も同契約のもとで、毎月約20件の案件を継続的に開発する計画である。MBKは本事業に約1億円を投資し、2025年8月〜2026年10月にかけて、約3,000万円の利益を見込んでいる。
なお、MBKは太陽光発電所開発に加えて、2025年8月にはREITとの系統用蓄電所の共同開発計画も発表している。共同事業者との連携を通じて、再エネ事業への取り組みを強化している。