
JYSホールディングス(以下、「JYSHD」)は8月29日、グリーンボンドを同日に発行し、太陽光発電および系統用蓄電所プロジェクト向けに48.9億円を調達したと発表した。
本グリーンボンド(環境配慮事業の資金調達のために発行する債券)のアレンジャーは野村証券で、最終償還日は2044年3月10日。格付投資情報センター(R&I)から、R&Iグリーンボンドアセスメントにおける最上位の格付けである「GA1」を取得している。
調達資金は、北海道夕張郡長沼町で計画している50MW規模の蓄電所の建設と、9都道府県で展開する合計19件(合計出力:21.4MW)の太陽光発電所の取得・開発に充当される。北海道の蓄電所は、JYSHDの子会社である城洋商事が2023年度の長期脱炭素電源オークションに応札し、落札されたもので、2027年に運転開始の見込みだ。
JYSHDは、2012年から太陽光発電事業を始め、2023年には系統用蓄電所事業にも参入した。同社は屋上設置型(出力:394kW)から地上設置型(出力:4.5MW)まで、合計21.7MWの太陽光発電所を12件所有している。
JYSグループは子会社3社(射出成形機用HIPシリンダーメーカーである城洋、城洋商事、太陽光発電設備の施工を行う光遊社)を通じて、しろくま電力と協業する蓄電所事業は本件で4件目となる。すでに、群馬県太田市、群馬県桐生市、埼玉県熊谷市でそれぞれ2.0MW/6.9MWhの小規模施設を運用しており、建設費は東京都の補助金によって賄われた。