
(画像出典:JFEエンジニアリング)
10月21日、JFEエンジニアリングはパートナー企業と2MW/8.4MWhの系統用蓄電所(熊本県長洲町)を建設し、10月1日に運転を開始したことを発表した。
同蓄電所は、JFE商事グループの九州テック本社(熊本県玉名郡)の社用地にあり、蓄電所の運用はJ&S蓄電合同会社が行う。運用会社は、JFEエンジニアリング、JFE商事、東京センチュリーの100%子会社であるエス・ディー・エルとの合弁会社である。
同事業は、一般社団法人環境共創イニシアチブが公募していた「令和4年度補正 再生可能エネルギー導入拡大に資する分散型エネルギーリソース導入支援事業費補助金」の採択を受け、2023年7月に開発計画が発表された。
同プロジェクトのEPC(設計・調達・建設)とO&M(運転・保守)はJFEエンジニアリングが担当し、同社の100%子会社であるアーバンエナジーは、JFEエンジニアリングと共同開発した「JFEマルチユースEMS*」を活用し、事業収益の最大化を目指した充放電計画等を策定する。
JFEエンジニアリングは、2022年に蓄電池事業に参入し、これまでに9件の需要家用蓄電池(合計3.2MW/15.0MWh)の運用を開始した実績があるが、系統用蓄電池の運用は今回が初めてとなる。同社は現在、佐賀県武雄市で大阪ガス、エムエル・パワー、九州製鋼とともに、2件目となる蓄電所事業の開発を行っている。開発中の蓄電所は、2.0MW/8MWhで2025年度に運転を開始する予定である。
*気象予測・広域予備率等のデータを用いた需要予測や市場価格予測に基づき、3つの市場(卸電力市場、需給調整市場、容量市場)への調整力・供給力の供出を最適に行える充放電計画の作成及び遠隔地にある蓄電池の高速自動制御及びリアルタイム監視を行うシステム