
(画像:JFEエンジニアリング)
JFEエンジニアリンググループのJ&T環境の完全子会社である札幌バイオフードリサイクルは5月16日、北海道札幌市で建設を進めていたバイオガス発電所(出力:1.98MW)の運転を開始したと発表した。年間発電量は約16.42GWhを見込んでいる。
同発電所では、食品廃棄物を発酵して得られるメタンガスを燃料に発電を行っている。発電所の処理能力は、100t/日にのぼる。
2021年度にFIT認定を取得しており、FIT価格(メタン発酵ガス)は39円/kWh。発電する電力は、北海道電力ネットワークに20年間売電する。
また、FIT制度の活用とともに、電力の地産地消を実現するために、JFEエンジニアリングの電力小売事業子会社であるアーバンエナジーを通じて、特定の需要家に電力を供給する見込みだ。契約形態の詳細は公表されていないが、卸電力市場を経由せずに、特定の小売電気事業者に直接供給する、特定卸供給契約を通じて行う可能性が高いとみられる。
札幌バイオフードリサイクルの親会社であるJ&T環境は、JFEエンジニアリング(出資比率:64%)とJERA(同36%)による合弁会社で、廃棄物処理およびリサイクル事業などを中心に展開している。バイオガス発電事業については今回の発電所を含め、全国6ヵ所に保有している。そのほかの発電所は、宮城県仙台市、千葉県千葉市、神奈川県横浜市、愛知県小牧市、福岡県福岡市に所在する。