
(画像:中部電力)
JFEエンジニアリング、中部電力、東邦ガス、東京センチュリーの4社は9月8日、愛知県田原市の「田原バイオマス発電所」(出力:112MW)を9月1日に運転開始したと発表した。
同発電所は、年間約770GWhの発電量を見込んでおり、国内最大級のバイオマス発電所である。なお、燃料には木質ペレットを使用する。
経済産業省によると、同発電所は2016年度にFIT認定を受けており、一般木質バイオマスのFIT価格は24円/kWh、買取期間は20年間である。
発電所の運営主体は、4社が共同出資するSPC(特別目的会社)田原バイオマスパワーで、出資比率はJFEエンジニアリングと中部電力がそれぞれ40%、東邦ガスと東京センチュリーが各10%。EPC(設計・調達・建設)はJFEエンジニアリングが担当した。本発電所は、2022年6月に着工され、2021年10月にはみずほ銀行と日本政策投資銀行によるプロジェクトファイナンスによる融資契約が締結されている。スケジュールは当初の計画通りに進み、運転開始に至った。
田原市では、本件以外にも複数のバイオマス発電所が展開されている。2024年には、丸紅、エネウィル、大阪ガスが出資する「愛知田原バイオマス発電所」 (出力:74.95MW)が運転を開始。さらに、石油資源開発、静岡ガス&パワー、東京エネシスなど8社による「田原バイオマス発電所」(出力:50MW)も2025年4月に稼働している。
また、中部電力は別途、広島県福山市にて複数社と共同出資する「福山バイオマス発電所」(出力:52.7MW)にも参画。同発電所は、中部電力ミライズを通じたバーチャルPPAのもとで運用されており、環境価値を生かした供給モデルとなっている。