JERAとさくらインターネット、東京湾のLNG火力発電所にDC併設を検討、LNG冷熱の活用も

2025年6月9日
JERAは東京湾近郊で9ヵ所のLNG火力発電所を
運営している(画像:JERA)

JERAとデータセンター運営を手掛けるさくらインターネットは6月5日、東京湾内にあるJERAのLNG火力発電所構内においてデータセンター(DC)を整備する計画について、基本合意書を締結したと発表した。

さくらインターネットは、発電所からの電力をDCの電源として利用するほか、LNGを燃料用に気化する際に発生する冷熱をDCの冷却に活用することを検討している。

今回の合意に先立ち、JERAは既設発電所に隣接するDCの誘致や、DC建設に向けた発電所の新設について、多くの企業から問い合わせを受けており、具体的な検討を開始していると日経ビジネスが報じている。

データセンターの容量拡大に伴い、電力需要が大幅に高まることが予想されており、インフラ面での課題もある。経済産業省は3月18日に、「ワット・ビット連携官民懇談会」を設置し、電力および通信インフラの両面から基盤整備について検討を進めている。

JERAは、東京電力フュエル&パワー中部電力の合弁会社として設立された国内最大級の電力会社で、両社から火力発電事業を承継している。東京湾内近郊では、合計9ヵ所のLNG火力発電所(合計出力:約28GW)を運営しており、うち千葉県に5ヵ所、神奈川県に4ヵ所を展開している。なかでも、千葉県の「富津火力発電所」(出力:5.16GW)が最大規模である。

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