
「青森県日本海南側」を落札した
JERA、グリーンパワーインベストメント(以下、「GPI」)、東北電力は先月末、洋上風力第3ラウンドの公募で「青森県日本海南側」を落札した「(仮称)つがる洋上風力発電事業」(出力:最大600MW)の環境影響評価方法書を経済産業大臣と地方自治体の関係者に提出した。
GPIは、2019年に同事業の環境影響評価方法書を提出し、関係者から意見や助言を受けたが、「海洋再生可能エネルギー発電設備の整備に係る海域の利用の促進に関する法律」(再エネ海域利用法)に基づく促進区域に指定されたため、同文書の再提出が必要となり、発電所の出力は当初提出された最大480MW (8MWの風力タービン60基) から10%以上増えた。
最新の環境影響評価方法書によると、同事業はSiemens Gamesa製の15MWの風力タービン41基、設置容量は合計615MWである。しかし、系統の上限値が600MWであるため、これを超えないよう出力制限が行われるという。
JERA、GPI、東北電力は、風力発電所の建設に3年かかると想定しており、発電量は年間1.58TWhを見込んでいる。また、6ヵ月間の試運転期間を経て、2030年6月30日の運転開始を目指す。
同事業が計画されている区域の周辺には、2020年4月に運転を開始したGPIの「ウィンドファームつがる」(出力:121.6MW)や新エネルギー技術研究所の発電子会社である、まほろば風力発電が運営する「つがる南風力発電所」(出力:25.3MW)などの陸上風力発電所が複数ある。また、計画中の案件もあり、日本風力開発の「(仮称)つがる西洋上風力発電事業」(出力:最大1GW)などの洋上風力発電事業が環境影響評価手続き中である。