
九州の3エリアである(画像出典:電源開発)
10月18日、日本卸電力取引所 (JEPX) は2025年度に受渡しとなる2024年度第2回目となるベースロード市場の取引結果を公表した。今回の約定量は、わずか12.1MWにとどまった。今年度の第1回目の入札では56.1MWが約定し、昨年の第2回目の約定量(103.7MW)と比較しても少ない。
今回、関西エリアで約定した10.7MWの約定価格は13.31円/kWhで、前回は12.97円/kWhであった。東京エリアは1.4MW が15.65円/kWhで、前回は15.60円/kWhだったため、いずれのエリアも前回をわずかに上回る約定価格となった。今回、九州エリアでは約定はなく、前回に引き続き、受け渡し期間が2年の長期商品の約定もなかった。
ベースロード市場は、新規参入者である新電力が旧一般電気事業者や電源開発からベースロード電源をシングルプライスオークション方式の年間固定価格で購入できる仕組みを作るため2019年に創設された。受渡し年度の前年度に年4回(7月、9月、11月、1月)オークションが開催される。2023年度には、受渡し期間1年の取引に燃料費を事後的に調整する仕組みの導⼊や受渡し期間2年の取引が新たに導入され、ベースロード市場の活用を促進するための様々な取り組みが行われている。