JAPEX、北海道で20MW/106MWhの特別高圧蓄電所を着工、2027年秋運転開始予定

2025年10月11日
同蓄電所は、JAPEX北海道事業所構内に設置する
(画像:パワーエックス)

石油資源開発(以下、「JAPEX」)は10月6日、北海道苫小牧市において、同社初となる特別高圧の系統用蓄電所「JAPEX苫小牧蓄電所」(20MW/106MWh)の建設工事を開始したと発表した。同蓄電所はJAPEXの北海道事業所構内に設置され、2027年秋頃の運転開始を予定している。

本事業は、経済産業省の2024年度予算「再生可能エネルギー導入拡大・系統用蓄電池等電力貯蔵システム導入支援事業費補助金」に採択されており、約18.6億円の交付を受けて実施する。この制度は、10MW以上の蓄電所設備および工事費などを対象に最大1/2を補助するものである。

EPC(設計・調達・建設)は京セラコミュニケーションシステムが担当し、パワーエックス製のコンテナ型定置用蓄電池「Mega Power 2700A」を39基設置する。JAPEXは、卸電力市場、需給調整市場、容量市場での電力取引を行う予定だ。

なお、JAPEXが手掛ける系統用蓄電所としては、本件が2ヵ所目となる。1ヵ所目は、2025年8月に千葉県千葉市の同社技術研究所構内において運転開始した「JAPEX美浜蓄電所」(2MW/6MWh)であり、JFEエンジニアリングがEPCを担当した。また、東京都の2022年度「系統用大規模蓄電池導入促進事業」により、約4.16億円の補助金の交付を受けて整備された。

JAPEXは、石油・天然ガスの開発を中核事業としてきたが、近年は再エネ関連事業の開発にも積極的に取り組んでいる。愛知県田原市の「田原バイオマス発電所」(出力:50MW)および山口県下関市の「長府バイオマス発電所」(出力:75MW)への出資に加え、新潟県新潟市では自己託送制度を活用した「新潟松浜太陽光発電所」(出力:390kW)も運用しており、多様な設備を保有している。

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