
電源開発(以下、「Jパワー」)は12月10日、岐阜県高山市の「尾上郷発電所」(水力)の出力を20MWから21.3MWに増やし、営業運転を再開したと発表した。
中部エリアに所在する同発電所は、1971年に運転を開始した。機器の高経年化が進んでいたことから今年5月よりリパワリング工事(水車、発電機等の一括更新)を行っていた。同社によると、水車ランナ(水車の羽根部分)の形状を最新の解析、設計技術を用いて改良し、出力を1.3MW増加させたとのこと。また設備の合理化により信頼性を向上させ、保守業務の省力化も図った。
Jパワーは国内に61ヵ所、合計8.5GW以上の水力発電所を保有しており、その半数以上は1950年代から60年代にかけて運転を開始したものである。そのためJパワーは老朽化した水力発電所のリパワリングを進めており、昨年から今年にかけては高知県の長山発電所2号機や、新潟県の末沢発電所も工事が行われた。同発電所はその8ヵ所目の事例となる。