
本格的に日本市場に参入した(画像:Fluence)
蓄電池および関連ソフトウェアを開発する米・Fluenceは7月22日、日本国内における蓄電池を活用した電力取引と運用最適化ソリューションの提供に向けて、エナリスと覚書を締結したと発表した。Fluenceは、独・Siemensと米・AESによる合弁会社である。
今回の覚書に基づき、エナリスの日本市場における知見と、Fluenceの蓄電池向け運用最適化ソフトウェア「Mosaic」を組み合わせることで、蓄電所を活用した電力取引の自動化と運用の最適化を図る。
Fluenceは2025年1月に東京オフィスを開設し、翌月には日本市場向けに2つの新商品を発表した。一つは、高密度な交流蓄電システムである「Smartstack」、もう一つが今回の連携でも活用される「Mosaic」である。
今回の覚書の締結は、欧米やオーストラリアなどの先進市場で経験を積んだ外資系企業が、技術力を武器に、国内市場の知見、ブランド力、顧客基盤を持つ日本企業と連携し、日本の成長市場に参入する一例といえる。
このほかにも、チェコのアグリゲーターSecond Foundationが2024年に、東京を拠点とする再エネ開発・サービス企業のIQgに出資し、日本市場への足がかりを築いた事例がある。
エナリスは2004年12月に設立され、KDDI子会社のauエネルギーホールディングスと電源開発の合弁会社である。主に、法人向けの電力調達最適化サービスや、小売電気事業者向けの需給管理サービスを提供している。