fantasista、8MWh「群馬太田蓄電所」でE-Flowと運用委託契約を締結、来月運転開始へ

2025年7月22日
fantasistaが保有する蓄電所は2025年7月末で
計236MWhとなる(画像:fantasista)

不動産事業を手掛けるfantasistaは先月、群馬県太田市で開発中の「群馬太田蓄電所」(8.14MWh)について、関西電力の完全子会社であるE-Flowと運用委託契約を締結したと発表した。同蓄電所は2024年10月に着工し、2025年8月1日より運用を開始する。

群馬太田蓄電所はfantasistaの完全子会社のNC MAX WORLDの傘下であるfantasista battery1が運営し、EPC(設計・建設・調達)はスズカ電工が担当した。

当初は2024年12月の運転開始を予定していたが、蓄電池などの設備変更により遅れが生じていた。運用開始後は、E-Flowがアグリゲーターとして、卸電力市場、需給調整市場、容量市場で取引を行う予定だ。

E-Flowは、分散型エネルギーリソースの市場運用を担う目的で、2023年4月に設立された。現在は、VPP(バーチャルパワープラント)事業、系統用蓄電所の運用受託事業、再エネ電源の市場取引を代行する再エネアグリゲーション事業を展開している。2025年6月には、テスホールディングスと共同で鹿児島県の太陽光発電所においてアグリゲーション事業を開始したほか、同月に茨城県取手市でノーバル・ソーラーが運転を開始した「ノーバル・パワーC3」(1.9MW/3.9MWh)でもアグリゲーターとして参画している。

群馬太田蓄電所は、fantasistaが手掛ける系統用蓄電所の第1号案件である。同社は、E-Flowの支援のもとで運用実績を積み、今後は特別高圧の蓄電所案件への展開も視野に入れている。

fantasistaは、2025年5月末時点で関東・北陸・関西エリアにおいて、12ヵ所・計97.68MWh分の蓄電所用地を取得している。さらに同年7月末までに、追加で17ヵ所・計138.38MWh分の用地を取得する予定であり、合計236MWh規模の蓄電所事業用地を保有する見込みである。

お詫び (2025年8月4日): 2025年5月末時点におけるfantasistaの取得データについて、当初「保有容量」として記載しておりましたが、正しくは「蓄電所用地に関する取得データ」です。訂正してお詫び申し上げます。

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