
ENEOS Powerは9月1日、セイコーエプソン(以下、「エプソン」)と太陽光発電のオフサイトPPAを締結し、電力供給を開始したと発表した。
今後20年間、同社が新設した太陽光発電所から電気を調達し、非化石証書とともにエプソン日野事業所へ供給する。30分単位で需給をマッチングさせる同時同量供給を行う予定。夜間や天候不良時など太陽光で賄えない電力需要は、RE100技術要件に準拠した同社提供のバイオマス発電由来の電力メニューを利用することで、実質的に再エネ100%の電力供給を可能にする。
エプソンはRE100に加盟し、2023年12月にグローバル全拠点で、消費電力の100%再エネ化を発表しており、本件で長期かつ安定的な再エネ電力の確保を図る考えだ。
今回の取り組みは、変動性電源とベースロード電源を組み合わせて実質的に24時間再エネ電力を供給する新たな仕組みの一例といえる。
同時同量供給については、JERA Crossが2025年4月より、のぞみエナジーとの特定卸供給契約において、時間単位で行うHourly Matchingを開始している。関西電力も同年5月に日清食品とのオフサイトPPAで実証を開始し、7月にはUPDATERが新宿マルイ本館に向けて「石狩湾新港風力発電所」(出力:6.6MW)を通じて、同時同量での電力供給を開始した。