
約90%以上である(画像:EEX)
欧州エネルギー取引所(EEX)は、2025年2月3日から東京・関西エリア向けに電力月次先物オプションの提供を開始することを発表した。これは、EEXがこれらのエリアで提供している既存の先物商品に追加されることになる。
EEXの発表によると、新商品は受渡月における東京・関西エリアのJEPXスポット市場価格の平均値との間で決済されるとのこと。EEXが電力の平均価格オプションを提供するのは初めてである。
EEXのステファン・クーラーCOO(最高執行責任者)は「2020 年に弊所が日本電力デリバティブ市場の運営を始めて以来、同市場は並外れた成長を遂げました。この素晴らしい成果の背景の一つには、各々の市場で地元の取引関係者のコミュニティや規制当局と密に協働するという当社の取り組みがあると考えています。」と述べた。また、月次先物オプション商品は取引参加者のニーズに応えて導入するものであり、今後も取引参加者と協働して市場の発展に貢献していくことを説明した。
EEXがオプション取引を今年度中に導入することは今年8月に報じられており、本日、具体的なスケジュールが発表されたことになる。先物取引については、12月9日にインターコンチネンタル取引所(ICE)が同社のプラットフォームで日本の電力先物取引を開始したことが発表されたばかりである。
近年、小売電気事業者などの取引参加者がポジションをヘッジする動きを強めていることから、電力のデリバティブ取引が急増している。EEXにおける日本の電力先物取引量は2024年上半期に28.9TWhにのぼり、2023年上半期の取引量の約3.4倍に達した。EEXとICEに加えて、TOCOM(東京商品取引所)とCME(シカゴ・マーカンタイル取引所)も日本の電力先物を提供している。CMEは、東京エリア向けに限定されているものの、平均価格オプションをすでに提供している。