
(画像:auリニューアブルエナジー)
auリニューアブルエナジーとエナリスは4月22日、三重県津市において系統用蓄電所(28MW/90MWh)を開発すると発表した。運転開始は2027年4月を予定している。
運転開始後は、エナリスがアグリゲーターとして、蓄電池の充放電の制御、市場取引や運用管理などを行う。電力は卸電力市場、需給調整市場、容量市場で取引を行う予定だ。また、auリニューアブルエナジーは中部電力パワーグリッドと連携し、中部エリアにおける系統混雑の緩和に向けた実証事業も行う。
同事業は、経済産業省の2024年度予算「再生可能エネルギー導入拡大・系統用蓄電池等電力貯蔵システム導入支援事業費補助金」で採択を受けた27社のうちの1件である。補助率は対象経費の1/2〜1/3以内、補助額は約28億円である。
auリニューアブルエナジーは、KDDIの基地局やデータセンターなどへの電力供給を目的に、2023年に設立。親会社のauエナジーホールディングスが80%、京セラが20%を出資している。現在は菊水やネクストエナジーなどと連携し、太陽光発電所の開発を進めているほか、栃木県では系統用蓄電所(2MW/5.6MWh)の開発も進めている。
両社は今回の事業を通じて、系統用蓄電所事業における運用ノウハウの蓄積を図り、将来的には昼間に太陽光で発電した電力を夜間におけるKDDIグループの電力需要に活用する仕組みの構築を目指す。これにより、グループ全体として2030年度末までのカーボンニュートラルを実現する方針だ。