
締結している(画像:Amazon)
Amazonは1月29日、国内で新たに4件(合計65MW/AC)の太陽光発電由来のPPAを締結したことを発表した。これにより、これまでに締結した太陽光や陸上風力のPPA5件を合わせると契約件数は合計9件(合計183.5MW/AC)となる。
新たに締結した2件の太陽光発電所の規模は、それぞれ10MW/ACであり、いずれも北海道のに所在する。そのうちの1件は地域電力株式会社(Hexa Renewables Japan)が保有する発電所である。具体的な発電所情報については明らかにはなっていないが、経済産業省のデータによると、地域電力は北海道エリアでFIP認定を受けている発電所を合計14件(合計出力:14MW/DC、12MW/AC)保有していることが分かっている。発電所の規模は、それぞれ0.3MW〜1.8MW/ACである。したがって、同PPAはこれらのFIP発電所を活用している可能性がある。北海道の太陽光発電所を活用した2件目のPPAの発電事業者は明らかになっていない。
また、今回締結したPPA4件のうち、最も規模が大きい契約は、ポルトガル電力大手のEDPの日本法人であるEDPR Japanが福島県福島市に建設中の太陽光発電所(出力:44MW/DC、35MW/AC)を活用したPPAである。EDP Renewables APACがビジネス特化型のSNS、LinkedInで発表したコメントによると、「Amazonとの契約は、2021年に始まったアジア太平洋地域における協力関係を強化するものだ。」と述べている。AmazonとEDPR JapanとのPPAは2025年の第3四半期以降に、年間48GWhが供給される見込みである。契約期間は、20年。
4件目のPPAは、X-ELIOとの契約である。山口県宇部市にあるX-ELIOが保有する「船木太陽光発電所」(出力:14MW/DC、10MW/AC)を活用し、今年の半ばに運転を開始する予定で進めている。発電所の年間発電電力量は19GWhで、Amazonに20年間全量供給される。
Amazonがこれまでに締結したPPA5件のうち、4件は太陽光発電所、1件は陸上風力を活用した契約である。太陽光発電所を活用した契約は、三菱商事、クリーンエナジーコネクト、海帆のKRエナジー1号、ENEOS リニューアブル・エナジーとの合計86MW/ACである。また、陸上風力発電所を活用したPPAはコスモエコパワーとの33MW/ACの契約である。なお、これらの詳しい契約内容やこれまでに各社が公表しているPPAは、エネハブのPPAデータベースでご覧いただけます。
Amazonはこの他にも、自社の物流倉庫に屋根置き太陽光発電所を開発する事業を16 件進めている。現在、計画中のPPAと物流倉庫への屋根置き太陽光がすべて稼働すれば、年間約320GWhの電力を調達できる見込みである。