
(画像:AIストーム)
AIストーム(旧ジェクシード)は12月17日、同日開催の取締役会において第三者割当による新株予約権の発行を決議し、約60億円の資金調達を目指すと発表した。割当予定先は投資会社Sino Pride Venturesで、割当日は2026年1月13日としている。同社は調達資金のうち約35億円を系統用蓄電池事業に充当する計画だ。なお、本件は2026年1月9日に開催予定の臨時株主総会での承認を条件としている。
同社の発表によると、新株予約権の当初行使価格は1株261円だが、実際の行使価格は東京証券取引所における前取引日の同社普通株式終値の93%相当の価格に修正される仕組みとなっている。ただし、行使価格には1株150円の下限が設定されており、これを下回ることはない。本件発表後、同社の株価は下落しており、Sino Pride Venturesがすべての新株予約権を行使した場合でも、当初想定していた調達額に届かない可能性もある。
AIストームは当初の計画通り資金調達が実現した場合、1案件あたり約5億円規模の系統用蓄電所を7ヵ所程度(総額35億円)開発する方針だ。同社は各案件の15年間におけるIRR(内部収益率)について、標準ケースで15.74~24.53%、保守的ケースで8.48~10.36%を見込んでいる。
また、調達資金のうち15億円は、エネルギー分野を含むM&Aや資本業務提携に充当し、残る10億円は大型車両やトレーラーをリース・運用する「トラックファンド」に割り当てるとしている。
東証スタンダード市場に上場するITコンサルティング事業およびデジタルサイネージ事業を展開する同社は、今年に入り系統用蓄電所の第1号案件として、2026年5月に運転開始を予定している宮崎県の「高鍋高圧蓄電池事業」(2MW/8MWh)を取得した。さらに、今後3~4年以内に、全国で高圧系統用蓄電所案件20ヵ所の建設を目指すとしている。