
非FIT証書は全量約定した
日本卸電力取引所(以下、「JEPX」)によると、5月15日〜23日に実施した2024年度分の第4回非化石価値取引市場において、合計19.7TWhの取引が成立した。
内訳はFIT証書が19,068GWh、非FIT証書(再エネ指定あり)が395GWh、非FIT証書(再エネ指定なし)が258GWhだった。一方、非FIT証書は需要が大幅に供給を上回る結果となり、前回に続き、両証書の価格差が顕著であった。
FIT証書の取引結果
- 方式:マルチプライスオークション
- 約定価格:0.4〜4.0円/kWh、平均0.67円/kWh
- 約定量:19.1TWh(全体の約96.7%)
- 入札状況:売り入札量89.1TWhに対し、約定率は21.4%
非FIT証書の取引結果
- 方式:シングルプライスオークション
- 約定価格:1.3円/kWh(上限価格)
- 約定量:売り入札量と同量
- 入札状況
再エネ指定あり:売り入札量395 GWh、買い入札量5,814 GWh(約14倍)
再エネ指定なし:売り入札量258 GWh/買い入札量6,212 GWh(約24倍)
経済産業省の専門家会合(「制度検討作業部会」)では、第4回非FIT市場において前回と同様に需要が供給を上回る場合、「エネルギー供給構造高度化法(高度化法)」の中間目標を対象の小売電気事業者が達成できなくなるリスクがあると指摘していた。
これを受け、同省は非FIT証書の上限価格(1.3円/kWh)での入札を行うことを条件に、FIT証書を代替手段として活用する仕組みを適用することを提案。こうした議論が行われた結果、今回の非FIT証書は上限価格での約定となったとみられる。
高度化法は、年間販売電力量が500GWh以上の小売電気事業者に対し、2030年度までに供給する電力に占める非化石電源比率を44%以上に引き上げることを義務づけている。この目標達成には、非FIT証書を調達することが必要である。
JEPXは非化石価値取引市場の年間スケジュールを例年6月下旬に発表しており、2025年度分もこれまで通り、2025年8月・11月、2026年2月・5月の年4回の開催が見込まれている。