関西電力、高浜発電所4号機の定期検査を開始、10月下旬に運転再開へ

2025年6月19日
高浜発電所3・4号機では、今後の長期運転に向けた
設備更新工事が進められている
(画像:Hirorinmasa, CC BY-SA 3.0)

関西電力は6月18日、原子力発電所の「高浜発電所」4号機(出力:870MW)の定期検査を開始したと発表した。検査終了後は、2025年9月下旬に調整運転を開始し、10月下旬に本格運転を再開する予定だ。

高浜発電所は、加圧水型軽水炉(PWR)を採用する1〜4号機の原子炉を運用している。そのうち3号機(出力:870MW)は、先行して定期検査が行われており、6月30日に本格運転を再開する見通しである。

今回の4号機の定期検査では、次回検査時に予定している蒸気発生器の取り替え工事に向けた準備として、格納容器内の小型クレーンを一時的に撤去する。また、2次系配管の303ヵ所について超音波による肉厚測定を実施する計画だ。なお、3号機では過去の定期検査で減肉が確認された配管について、低合金鋼製の配管に交換した実績がある。

関西電力では現在、高浜発電所1号機および2号機(各出力:826MW)、「美浜発電所」3号機(出力:826MW)、「大飯発電所」4号機(出力:1.18GW)の計4基が運転中で、大飯発電所3号機は2025年6月1日から定期検査に入っている。

また、高浜発電所3・4号機は、2024年度中に原子力規制委員会から運転期間延長(50年)の認可を受けており、今後の長期運転を見据えた設備の更新工事が進められている。さらに、2025年6月6日に施行されたGX脱炭素電源法により、定期検査などによる停止期間を運転期間に含めない仕組みが導入された。これにより、従来の上限である60年を超える運転も可能となった。

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