
(画像:関西電力)
関西電力は12月6日、高経年化に伴う姫路第一発電所の設備更新のため、「計画段階環境配慮書」等を経済産業大臣へ提出したと発表した。同文書は、環境アセスメントの手続きの第一段階にあたる。
発表によると、同社は既存の5号機(出力:729MW)と6号機(出力:713MW)の2基を各650MW級を3基に更新する。燃料は引き続き、天然ガスを使用する。現状のコンバインドサイクル発電方式をより高効率のものにすることで、発電効率の向上と、CO2排出係数の低減が見込まれるとのこと。
また、合計出力は現在の1.44GWから1.95GW級に増加し、発電効率は54%から約63%に向上する見込みである。設備更新に伴う工事は2029年後半に開始され、2033年度末までに3基すべての運転が開始される計画である。
今回更新が計画されている5号機と6号機はそれぞれ1995年、1996年に運転を開始し、30年程度経過しているため設備の高経年化が進んでいる。姫路第一発電所が運転を開始した当時は1~4号機があったが、老朽化に伴い、2001年に廃炉となっている。またこの2基とは別に、2012年から2024年3月までの間、2基の小型ガスタービン(各32.7MW)が運転していたが、関西電力によると需給状況等の事業環境の変化により、活用見込みがないことから昨年廃止が発表された。