関西電力、大飯発電所4号機の運転再開、定期検査が終了

2025年3月24日
大飯発電所
大飯発電所4号機は、約2ヵ月の定期検査を経て
運転を再開した(画像:藤谷良秀, CC BY-SA 4.0)

関西電力は3月19日、原子力発電所の「大飯発電所」4号機(出力:1.18GW)の本格運転を同日16時に再開したと発表した。2024年12月14日より定期検査を開始し、2025年2月22日から定期検査の最終段階である調整運転を実施していた。

同発電所4号機は1992年2月に営業運転を開始し、運転開始から30年以上が経過している。1・2号機(合計出力:1.175GW)は1979年に運転を開始し、2011年の福島第一原発事故後、安全対策費の負担が大きく採算が取れないとの判断から、2017年に廃炉となった。

現在、関西電力が再稼働している原子力発電所7基あり、そのうち美浜発電所3号機(出力:836MW)と高浜発電所3号機(出力:870MW)の2基が定期検査中である。一方、運転中の発電所は大飯発電所4号機をはじめ、大飯発電所3号機(出力:1.18GW)、高浜発電所1・2号機(各出力:826MW)、美浜発電所4号機(出力:870MW)の5基となっている。

今年に入ってから原子力規制委員会が高浜発電所3・4号機について50年の延長を認可しており、より長期に渡って原発を活用する可能性が高まっている。現行の制度では、原子力発電所の運転期間は原則40年と定められており、期間満了までに認可を受けた場合、1回に限り最大20年の運転の延長が認められる。

また、2025年6月6日に施行する新制度の「GX(グリーントランスフォーメーション)脱炭素電源法」によって、原子力規制委員会の審査などで発電所が停止していた期間は運転期間に含めないことなる。これにより、従来の最長60年を超えての運転が可能となる。ただし、最長10年ごとに設備の劣化を予測・評価し、管理するための「長期施設管理計画」を原子力規制委員会に申請し、認可を受ける必要がある。

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