
(出典:アグリツリー)
豊田合成は4月24日、営農型太陽光発電所の開発を展開するスタートアップ企業のアグリツリーに対し、第三者割当増資を通じた出資を同月に行ったと発表した。出資は同社のコーポレートベンチャーキャピタル(CVC)機能を担う「ベンチャー投資企画室」を通じて実施し、出資額は現時点では明らかになっていない。
また、2024年12月には同じくトヨタグループのトヨタ紡織も出資している。
アグリツリーは、営農型太陽光発電所の開発に注力しており、事業計画の策定から資金調達、許認可の取得、SPC(特別目的会社)の設立と運営を包括的に手掛ける。さらに、発電所の設計、資材開発・調達、施工、保守管理まで一貫して対応しており、農業経営の支援も行っている。
同社は2018年に設立され、これまでにトヨタ紡織や豊田合成のほか、ENEOSグループのCVCであるENEOSイノベーションパートナーズや旅行大手のエイチ・アイ・エスなどからも出資を受けている。
豊田合成は今回の出資を通じて、アグリツリーと連携し、農地で発電した再エネ電力や環境価値の調達を検討しているという。エネハブのPPAデータベースによると、豊田合成はこれまでに豊田通商や中部電力ミライズとのPPA契約を通じた電力調達に合意している。
従来型の地上設置型太陽光発電所に適した未利用地が減少する中、農地や水面を活用する営農型太陽光や水上太陽光といった、複数の目的で土地を利用する発電所開発が増えている。