
本格参入に向けた足がかりと位置づけている
環境フレンドリーホールディングス(以下、「環境フレンドリーHD」)は3月28日、エネルギープロダクト株式会社のSPC(特別目的会社)である、エネプロ三沢の匿名組合出資持分を取得するための手続きを開始すると発表した。
今後、同社はエネプロ三沢の貸付人から承諾を得たうえで、青森県三沢市の「細谷自然エネルギー発電所」(10.1MW/DC、8.5MW/AC)を取得する見込みだ。なお、取得価額は非公表としている。
同発電所は、環境フレンドリーHDの子会社であるEFインベストメントが、2024年10月より10年間のアセットマネジメント契約を締結している。現在は、金融機関やO&M(運用・保守)事業者との調整、契約管理などの業務を担当しているが、出資持分の取得後はグループとして直接的に発電事業に携わることになる。
細谷自然エネルギー発電所は、2つの事業としてそれぞれFIT(固定価格買取制度)の認定を受けている。経済産業省によると、1.5MW分のFIT契約期間は2033年4月、7.0MW分は2034年11月までで、FIT価格は40円/kWh。
環境フレンドリーHDによると、同発電所の年間売電収入は約3億円程度を見込んでおり、匿名組合への利益分配額は年間3,000〜5,000万円程度になる見通しだ。
同社は現在、EFインベストメントを通じて発電所の開発やO&Mサービスを提供しており、高圧・特別高圧の需要家向けに電力小売を行うEFでんきなど、エネルギー分野に特化した複数の子会社を保有している。今後は、資金調達から建設、運営、販売までを一貫して担える体制の構築を目指すとともに、太陽光に加えて蓄電池、バイオマス、小水力、洋上風力などの事業展開も視野に入れているという。