
運転される予定(画像:JERA)
JERAは11月22日、今年1月31日に発生した火災により停止していた武豊火力発電所5号機(1.07GW)を来年1月に再稼働させる計画を発表した。当面はバイオマス混焼を停止し、2026年度末頃から再開する予定。
調査の結果、火災の原因は木質バイオマス燃料の粉塵が多量に発生したことなどであることが判明している。再発防止策として、事故が発生した設備に空気搬送設備を設置するという。また、当面の間バイオマス混焼比率を当初計画値の17%から8%に引き下げての運転を予定をしており、その後安全性の確保を前提として、混焼率の向上を検討すると説明した。
また、同発電所はバイオマス混焼が普及するまでの暫定的な措置として高需要期(2025年1月以降の夏季、冬季)には石炭のみの稼働を行う方針とする。それに伴いCO2排出量の増加が見込まれることへの対応として、低需要期には同発電所や同社保有の他の石炭火力の稼働を抑制し、ガス火力の稼働にシフトすることで年間CO2の排出量が当初計画値(17%混焼時)を超えないように努めると説明した。
同発電所は、1966年に220MWの1基で運転を開始し、その後1972年に375MWが3基稼働した。1号機は2002年に、2、3、4号機は2016年に廃止された。2022年には、同発電所で唯一運転可能な5号機の運転を開始した。今年1月の火災までは石炭と木質バイオマス(17%)を混焼して発電していた。