
系統用蓄電所である(画像:東電HD)
東京電力ホールディングス(以下、「東電HD」)とNTTアノードエナジーは5月15日、群馬県嬬恋村において共同開発を進めていた「嬬恋蓄電所」(2.0MW/9.3MWh)の運転を開始したと発表した。
同蓄電所は、両社が折半出資する「嬬恋蓄電所合同会社」が保有。建設費の一部として、経済産業省の「令和4年度補正 再生可能エネルギー導入拡大に資する分散型エネルギーリソース導入支援事業費補助金」の採択を受け、1.87億円の補助金の交付が決定していた。
2025年度は、卸電力市場および需給調整市場を通じて電力取引を行い、2027年度以降は容量市場での取引も視野に、蓄電した電力の全量を市場で取引する方針だ。
嬬恋蓄電所は、東電HDにとって初めての系統用蓄電所事業となる。一方、NTTアノードエナジーは2023年7月に九州電力および三菱商事と共同で福岡県香春町の「田川蓄電所」(1.4MW/4.2MWh)、2025年4月には福岡県北九州市で「福岡若松蓄電所」(2MW/8.2MWh)の運転を開始しており、今回はそれに続く、蓄電所開発である。
両社は今後、蓄電所を活用した電力系統の混雑緩和等の有効性を検証し、蓄電所事業のさらなる拡大を目指すとしている。