
東北電力は1月30日、福島県福島市の水力発電所「蓬莱発電所」3号機のリパワリング工事(水車、発電機等の一括更新)を完了し、運転を再開したと発表した。
最大出力は38.5MWで、工事前と変わらないものの、最新技術を用いた水車ランナ(羽根車)の導入により、効率が向上し、発電量の増加が期待されている。
同発電所のリパワリング工事では、全面的な機器の更新が行われ、これによりメンテナンスの省力化や故障率の低減が図られ、今後は停止期間の短縮が見込まれている。更に、東北電力は2号機についてもリパワリング工事を計画しており、今月中の着工、2027年9月の完工を予定している。
蓬莱発電所は1938年の運転開始以降、80年以上が経過しており、設備の高経年化が進んでいた。東北電力は昨年12月にも、100年以上の運転期間を経過した「樺山発電所」(出力:340kW)のリパワリング工事を完了しており、老朽化した水力発電所のリパワリングに取り組んでいる。今後も、発電所の維持と効率向上に向けて、設備の更新を進めていく方針である。