東京エリアで初の出力制御を来年度実施か、系統混雑による出力制御は今月全国で初めて実施

2025年1月28日
系統制約による全国で初めての出力制御は東京エリアで
実施された(画像:東京電力パワーグリッド)

経済産業省の専門家会合(次世代電力系統ワーキンググループ)は1月23日、全国で初めて1月6日に系統混雑による出力制御が実施されたことが報告された。また、2025年度の需給制約による出力制御の見通しも同時に発表され、東京エリアで出力制御が行われる見通しであることが分かった。

同専門家会合によると、東京電力パワーグリッドの千葉県に所在する「房総変電所 500/275kv変圧器」がパンクしたことにより、ノンファーム接続の再エネ電源が合計約150MWh出力制御された。時間帯は、12:00〜12:30、13:30〜14:00、14:00〜14:30であった。ノンファーム接続による連系の増加に伴い、今後も系統混雑による出力制御が全国で増えていくと見られる。

一方、2025年度の需給制約による出力制御の見通しについては、全国で2.00TWhの出力制御の見通しが立てられている。これは、2024年度の見直し後の出力制御見通しである2.12TWhをわずかに下回る。また、2025年度の出力制御量のうち、九州エリアがその内の半数を占めると見られている。

東京エリアは、全国10ヵ所の供給区域の中で唯一、需給制約による出力制御の実施実績がなかったが、2025年度には0.009%(約2.6GWh)とわずかではあるものの実施される見通しである。

エネハブでは毎月、政府の政策・制度、電力市場の動きについて、ポイントをまとめた月次レポート「電力制度&市場トラッカー」を発行しています。2025年2月号でも、本テーマについて取り上げる予定です。

電力市場に関わる最新のニュースをメールで毎週受け取りたい方は、ぜひエネハブのニュースレター(無料)にご登録ください。

その他の電力市場最新ニュース

月次レポート

電力市場&市場トラッカーのサンプル(過去号の完全版)をご希望の方は以下のフォームよりお知らせください。メールでお届けします。