
(画像:グリーンエナジー&カンパニー)
多摩川ホールディングスは9月30日、子会社の多摩川エナジーがグリーンエナジー&カンパニー子会社のグリーンエナジー・プラスと協業し、系統用蓄電所の共同開発を開始すると発表した。全国で計10件の蓄電所開発を目標に掲げており、2025年度内に3件の蓄電所を建設する予定だ。
今回の協業ではさらに、合計5MWを目標に高圧太陽光発電所の共同開発も行う。なお、具体的な開発エリアや全体の開発目標達成の時期については明らかにしていない。
グリーンエナジー&カンパニーは2025年5月に中期計画として、2029年4月までに累計1GWhの蓄電所開発を目標に掲げており、今回の協業はその一環である。子会社のグリーンエナジー・プラスはこれまでに「Q.ENEST佐野高圧蓄電所」(1.999MW/8.226MWh)や「印西蓄電所」(2MW/4MWh)といった案件で、EPC(設計・調達・建設)およびO&M(運用・保守)を手掛けてきた。一方、親会社のグリーンエナジー&カンパニーは、蓄電所の建設から電力運用までを一括して担う「系統用蓄電池一括受注サービス」などを通じ、蓄電所事業を拡大している。
一方、多摩川エナジーは2025年4月に「系統用蓄電所事業調査・検討準備室」を設置し、開発候補地の選定や事業モデルの構築に向けた準備を進めてきた。2013年の設立以来、主に低圧太陽光を中心とした再エネ発電所の開発を行っており、これまでに陸上風力や水力発電も含めた開発実績は全国で400ヵ所以上・累計出力は61MW超に達する。そのうち100ヵ所以上(合計出力:5.5MW)は自社保有案件である。