
出光興産は2月28日、徳島県小松島市で2MWの次世代営農型太陽光発電所の着工を発表した。完工は2026年2月を予定している。
同発電所では、太陽光を自動で追尾する可動式架台を導入する。これにより、耕作期間中は、パネル下で栽培する農作物への日射量を最大化し、休耕期間中は太陽光パネルへの日射量を最大化するという。
同発電所は、2023年に千葉県木更津市で行なった45kWの実証事業の結果を受け、規模を拡大して実施することとなった。実証では、収穫した米の収量・品質に問題がなく、両面受光型の太陽光パネルを使用することで、通年で野立て発電所と同等の発電量を確保できることを確認したという。
2号機では、初号機と同様に営農および発電が両立可能か、事業性の確認などを含めて実証を行う予定だ。発電した電力は初号機の実証時と同様に、同社グループ会社で小売電気事業者である出光グリーンパワーを通じて販売するとみられる。
国内において、大規模な太陽光発電所を新設できる適地が減少する中、政府による補助金の支援もあり、開発事業者の間で営農型や水上設置型太陽光発電への関心が高まっている。出光興産の取り組みは、こうした動向を反映したものとなっている。