
(画像出典:伊藤忠商事)
10月16日、伊藤忠商事や大阪ガスなどが出資する50MWの日向バイオマス発電所(宮崎県日向市)が商業運転を開始した。
同発電所は2021年4月に計画が発表され、2022年に着工した。同発電所のSPC(特別目的会社)である「日向バイオマス発電株式会社」の出資比率は、伊藤忠商事の100%子会社である青山ソーラーと大阪ガスがそれぞれ35%ずつ、東京センチュリーが25%、東京エネシスが5%である。
同発電所のEPC(設計・調達・建設)の取りまとめ、大物設備の供給と建設は三菱重工業、排煙浄化は三菱パワー、発電機類は三菱電機が担当。O&M(運転・保守)は東京エネシス、技術支援および事業管理支援は大阪ガスの100%子会社であるDaigasガスアンドパワーソリューションが担当。燃料の荷揚などの物流面は、八光運輸が行う。
同発電所で使用する主な燃料は、伊藤忠商事が供給する木質ペレットと、大阪ガスの子会社であるグリーンパワーフュエルが供給する地元産出の国産木質チップである。また、その他にもPKS(パーム椰子殻)も使用される。
発電した電力はFIT(固定価格買取制度)電力として九州電力送配電に売電する。FIT買取期間は、20年間。同発電所は、2017年3月にFIT認定を受けたため、当時のFIT買取価格はPKSなどの輸入材を主な燃料とする一般木質バイオマスが24円/kWh、間伐材などの国産材は32円/kWh。FITは、使用する燃料によって買取価格が異なるが、カテゴリーの異なる燃料を混焼した場合、混焼した木質バイオマスの発熱量の比率により、調達価格を算定することとなる。
日向バイオマス発電所は、大阪ガスが保有するバイオマス発電所としては5ヵ所目、伊藤忠商事としては2ヵ所目となる。