
(画像:Hirorinmasa, CC BY-SA 3.0)
九州電力は10月17日、佐賀県玄海町の「玄海原子力発電所」4号機(出力:1.18GW)について、原子炉を起動した。現在は調整運転を行っており、11月14日に通常運転を再開する予定だ。
同機は7月27日から第17回定期検査を開始した。通常運転の再開は10月28日を予定していたが、主蒸気系統の検査に使用する弁の一部に不具合が確認されたため、原子炉の起動スケジュールを延期していた。
その後、弁の分解点検を実施したところ、弁内部にわずかな異物痕が認められ、これが不具合の原因と推定された。当該弁は予備品と交換し、他の3つの弁についても同様の分解点検を実施し、すべての弁が正常に作動することを確認している。九州電力は今後の対応として、通常運転中においても、主蒸気系統の温度監視を強化するとしている。
同社では現在、玄海原発3号機(出力:1.18GW)に加え、鹿児島県薩摩川内市の「川内原子力発電所」1・2号機(各出力:890MW)の計4基が再稼働している。このうち、川内原発1号機は10月16日に第29回定期検査を開始している。