
九州電力は1月14日、大分県玖珠町の水力「玖珠発電所」(出力:4.5MW)について、リパワリング工事(水車・発電機等の一括更新)を開始したと発表した。発表によると、同発電所は2029年3月に改修工事を完了し、再稼働する予定としている。
今回の改修では、水車および発電機の更新に加え、水圧鉄管(貯水池から水車へ水を送る管)の一部を更新する。設備容量は現状の4.5MWから変更しないものの、発電効率の向上により、年間発電量は約24.3GWhから約24.5GWhへ増加(+0.2GWh)する見込みだ。
九州電力は同社の「カーボンニュートラルビジョン2050」に基づき、2050年のカーボンニュートラル実現に向けて、再エネ開発ならびに揚水発電などの蓄電機能を含む電源投資を加速し、電源の低・脱炭素化を推進している。2035年には再エネ電力販売量を37TWh規模まで拡大し、再エネの主力電源化を目指す方針だ。今回の玖珠発電所の改修工事も、同ビジョンに基づく取り組みの一環と位置づけられる。
同社はこれまでに、2025年3月に大分県の「町田第一発電所」(出力:1.7MW)のリパワリングを完了し、年間発電量を11.2GWhから11.3GWhへ増加している。さらに、2026年から2027年にかけて、大分県の「沈堕発電所」(出力:9.9MW)、「軸丸発電所」(出力:13.6MW)、「夜明発電所」(出力:12.5MW)のリパワリング工事を完了する予定で、年間発電量は発電所によって最大約21%の増加を見込むとしている。
また、大分県の「篠原発電所」(出力:8MW)、宮崎県の「新菅原発電所」(出力:7.5MW)および「桑野内発電所」(出力:6.4MW)、鹿児島県の「雄川発電所」(出力:7.3MW)でも、2028年の完成に向けてリパワリングが進行中だ。また、余剰電力の有効活用や電力の調整力確保を目的に、既存の水力発電所を揚水発電へ転換する検討も同時に進めている。
なお、同社の水力発電所は、2025年3月時点で、合計139ヵ所(総設備容量約3.5GW)にのぼる。