
開発会社として創業した
九電みらいエナジーは7月16日、三井松島ホールディングス(以下、「三井松島HD」)の子会社であるMMエナジーが福岡県福津市で運転していた太陽光発電所3ヵ所(合計出力:6.64MW/DC、5.88MW/AC)を取得したと発表した。年間発電量は、約8.74GWhにのぼる。
九電みらいエナジーが取得した発電所は「津屋崎メガソーラー第1・2・3発電所」(各出力:2.13MW~2.28MW/DC、1.96MW/AC)であり、第1発電所は2013年3月、第2発電所は2013年9月、第3発電所は2014年10月に運転を開始した。いずれもFIT制度を活用して売電しており、契約期間は約8年間残っている。
第1・2発電所は、FIT制度初年度の2012年度に認定を受け、FIT価格(10kW以上の太陽光)は40円/kWh。第3発電所は、2013年度にFIT価格36円/kWhで認定を取得した。なお、いずれの発電所も買取期間は20年間である。
九電みらいエナジーの親会社である九州電力は、2025年5月に公表した「九電グループ経営ビジョン2035」において、2035年度までに再エネの設備容量を10GWに拡大する方針を掲げており、津屋崎メガソーラーの取得もその一環である。
一方、売却元の三井松島HDは、2012年度にMMエナジーを設立し、太陽光発電事業に参入したが、今回の売却をもって再エネ事業から撤退する。2023年度には、豪州のリデル炭鉱での鉱区延長が当局に否認されたことを受け、祖業の石炭事業からも撤退した。今後は、伸縮ストローなどの生活消費財や送電線用架線金具といった産業用品の分野に軸足をおく方針である。