
(画像:ヴィーナ・エナジー)
ヴィーナ・エナジーとQuantum Meshは2月14日、国内のエッジAIデータセンターの開発を共同で推進していくことに合意する覚書を締結した。
Quantum Mesh代表取締役の篠原裕幸氏は、ヴィーナ・エナジーが強みとしている再エネとグリーンインフラ事業を、Quantum Meshが持つ独自の液浸冷却技術と統合することで、高効率かつ環境負荷の少ないエッジデータセンターの開発が可能になる、と述べている。また両社によると、データセンターはヴィーナ・エナジーが開発した発電所に併設するか、オフサイトで電力を供給する可能性があるという。
提携についてのスケジュールや、開発容量目標については明らかになっていない。
Quantum Meshは2023年に設立され、エッジデータセンターの開発と運営に力を入れている。昨年12月には、同社初となるデータセンター「高浜ドリップ1」を福井県で開設したばかりである。
ヴィーナ・エナジーは国内で30ヵ所以上の太陽光発電所や2ヵ所の風力発電所を保有しているほか、福島県いわき市において陸上風力発電所(最大出力:40MW)の開発も進めている。すでに環境影響評価手続きを開始しており、2032年の運転開始を目指している。また、アジア太平洋地域では約1GWのデータセンター開発にも携わっている。
国内におけるデータセンターの増加は、電力需要の増加につながると予想されている。電力広域的運営推進機関は、データセンター関連の年間電力消費量が2025年度には3TWhに達し、2034年度には約15倍の44TWhまで増加すると予測している。またピーク需要については、2025年度には560MWに達し、2034年度には6GWを超えると予想しており、データセンター向け再エネ電力の需要は高まっていくと見られる。