リミックスポイント、FIP太陽光+蓄電池の運用最適化に向け共同実証、2026年春に運用開始予定

2025年8月21日
同社は太陽光からオンサイトで蓄電池に充電するが、
将来的には系統からの充電も視野に入れている

エネルギー事業や金融投資を展開するリミックスポイントは7月30日、子会社のシールエンジニアリング、エナジー・ソリューションズ、Tensor Energyと共同で、FIP認定を受けた太陽光発電所の運用最適化に向けた共同実証を開始すると発表した。

対象となるのは、熊本県の「宇城太陽光発電所」(出力:968.5kW)で、2026年春の運用開始を予定している。

同発電所は2014年度にFIT認定を取得し、2016年1月に運転を開始。FIT価格は36円/kWh、年間発電量は約900MWh、契約期間は2035年12月までとなっている。2025年5月にリミックスポイントが発電所を取得後、FIPへの移行と蓄電池(容量:2.5MWh)の併設計画を発表している。

FIPへの移行手続きは、2025年秋頃に開始される予定だ。

今回の実証では、エナジー・ソリューションズのEMS(エネルギーマネジメントシステム)とTensor Energyのソフトウェアプラットフォームを連携させ、発電・市場価格・需要の予測モデルを構築する。そのうえで、電力広域的運営推進機関への発電・販売計画の提出や、卸電力市場における入札の自動化やリアルタイム制御を検証する。

リミックスポイントは本事業を、需給調整市場への参画に向けた第一歩と位置づけており、蓄電池の運用を含めた需給バランスの最適化のノウハウを蓄積する方針である。同社は2025年7月に特定卸供給事業者として経済産業省に登録されており、需給調整市場への参入に向けた体制を整えている。

九州エリアでは近年、再エネの出力制御が増加しており、利益損失を補うためにFIPへの移行と蓄電池の併設を進める事業者が増加している。Tensor Energyはこうした事業者に対し、運用最適化ソリューションを提供するスタートアップ企業のひとつである。

電力市場に関わる最新のニュースをメールで毎週受け取りたい方は、ぜひエネハブのニュースレター(無料)にご登録ください。

その他の電力市場最新ニュース

月次レポート

電力市場&市場トラッカーのサンプル(過去号の完全版)をご希望の方は以下のフォームよりお知らせください。メールでお届けします。