
(画像:ユーラスエナジー)
ユーラスエナジーホールディングス(以下、「ユーラスエナジー」)は2月14日、子会社である道北風力が北海道豊富町にて建設を進めていた「芦川ウインドファーム」の南側区画(連系容量:60MW)が同日運転を開始したことを発表した。同発電所の北側区画(出力:68.8MW)は2024年1月に運転を開始しており、両区画が揃って運転を開始したこととなる。
ユーラスエナジーは2016年度に、芦川ウインドファームの南側・北側区画を含む6ヵ所の発電所でFIT(固定価格買取制度)認定を受けており(芦川ウインドファームの南側と北側区画は別々に認定を受けたため、正式には7ヵ所)、FIT価格は22円/kWh。発電する電力は北海道電力ネットワークへ全量売電する。
芦川ウインドファームのEPC(設計・調達・建設)は清水建設が担当し、南側区画は2020年4月に着工した。2020年3月から2024年1月にかけて建設した、68.8MWの北側区画と合わせて、シーメンスガメサ・リニューアブル・エナジー製の4.3MW風力タービンを31基設置しているが、系統の空き容量に制約があるため、総出力は128.8MWに制限されている。
同発電所は、道北地域における「道北風力発電事業」の一環として、全6ヵ所、計107基の風力タービンを設置する計画の一部で、2023年5月に「浜里ウインドファーム」(出力:47.5MW)と「川南ウインドファーム」(出力:80.0MW)、2024年1月に「川西ウインドファーム」(出力:64.0MW)、同年2月には「樺岡ウインドファーム」(出力:42.0MW)の運転を開始した。
また、5ヵ所目の72.2MWの「勇知ウインドファーム」は今月3日に運転開始を発表したばかりである。
芦川ウインドファームの南側区画の運転開始をもって「道北風力発電事業」(総連系容量:434.5MW)は計画通り完了した。
ユーラスエナジーは豊田通商の完全子会社であり、日本最大の風力発電事業者として、国内に1.1GW以上の陸上風力発電容量を持つ。さらに、同社は複数の新しいプロジェクトを開発中である。豊田通商は今年度中に、再エネ開発を手掛ける完全子会社のテラスエナジーを、ユーラスエナジーに統合する予定である。