プロロジス、千葉県の物流施設に2MW/6MWh蓄電所を設置、2026年4月運転開始へ

2025年6月16日
プロロジスは物流施設の敷地内に初めての蓄電所を
設置する(画像:プロロジス)

物流不動産を手掛けるプロロジスは6月11日、千葉県千葉市の物流施設「プロロジスパーク千葉1」の敷地内に、系統用蓄電所(2MW/6MWh)を設置すると発表した。

同蓄電所はプロロジスパーク千葉1の駐車場の23台分の未利用スペースに設置し、着工は2025年12月、2026年4月の運転開始を予定している。

市場を通じて調達した電力を充電し、卸電力市場、需給調整市場、容量市場で取引を行う。運転継続時間は3時間で、国内で主流となっている4時間超の設備と比べて、短時間の運用を想定している。

エネハブの取材によると、GSユアサ製の蓄電システムを採用するという。なお、EPC(設計・調達・建設)の発注先およびアグリゲーターに関しては明らかにしていないが、プロロジスはデジタルグリッドと共同で東京都の2024年度「再エネ導入拡大を見据えた系統用大規模蓄電池導入支援事業」の採択を受け、約3.22億円の交付が決定している。このことから、アグリゲーターはデジタルグリッドが担うとみられる。

プロロジスは蓄電所事業への参入に先立ち、自社施設の屋根スペースを活用して太陽光発電所の開発を進めてきた。自家消費に加えて、余剰電力を他の物流施設へ自己託送しており、複数のPPAも公表している。2025年12月には、住友生命保険とのバーチャルPPAに基づき非化石証書の供給を開始する予定である。2025年5月末時点で、稼働中の太陽光発電所の合計出力は約75MWに達している。

今回の事業に類似する事例として、上組バンプージャパンの合弁会社が上組の東京多目的物流センターの敷地内に「東京都海の森蓄電所」(2MW/8MWh)の建設を計画しており、2028年4月の完工を予定している。なお、同合弁会社の出資比率は上組51%、バンプージャパン49%である。

プロロジスは今後も、物流施設の利用者の物流効率化ニーズに応えると同時に、エネルギーの創出と有効活用にも積極的に取り組んでいく方針だという。

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