
(画像:CATL)
ダイヘンは8月6日、中国の大手蓄電池メーカーのContemporary Amperex Technology(以下、「CATL」)およびその国内正規代理店であるVOLT販売と、蓄電池に関する供給契約を締結したと発表した。契約容量は、2026年3月末までに300MWh、さらに2027年度末までに累計1GWh超へと拡大する方針だ。
同社は、系統用蓄電所向けの変圧器やEMS(エネルギーマネジメントシステム)などを組み込んだ蓄電池パッケージを提供しており、需要拡大への対応と蓄電池の安定した調達を目的に、今回の契約を締結した。これにより、2MW級の高圧蓄電所を中心とした30件以上の案件向けに、累計売上は100億円以上が見込まれている。
ダイヘンは2023年に蓄電所市場へ参入した。GSユアサ製の蓄電池と自社開発のEMSなどを組み合わせた蓄電システム(1.5MW/4.6MWh)をユーラスエナジーホールディングスに納入した。2024年には、独自設計のユニット型PCS(パワーコンディショナー)を搭載した蓄電池パッケージの販売を開始した。
一方、CATLは日本国内でも蓄電所事業を強化しており、これまでにTAOKE ENERGYやBison Brothersとの協業を進めてきた。さらに、CHCとの合弁会社であるCHC Japanを通じて蓄電所の開発を手掛けており、愛媛県では第1号案件となる「松山蓄電所」(12.0MW/35.8MWh)が運転を開始した。
CHC Japanは2023年度と2024年度の長期脱炭素電源オークションにおいて、計9件の蓄電池案件を落札しており、国の導入支援制度を活用した開発を進めている。