
出光興産の完全子会社であるソーラーフロンティアと、電力小売・アグリゲーション事業を展開するFPSは8月27日、FIT太陽光発電所のFIP移行と蓄電池の併設・運用事業での業務提携を発表した。すでに複数の案件でサービスの提供を開始している。
ソーラーフロンティアは、各発電所に適した蓄電池容量の算出や蓄電池導入による事業性シミュレーション、金融機関への説明支援や発電所のFIP移行や蓄電池の設置に関する各種申請サポート、発電量予測や蓄電池運用支援を行う。
EPC(設計・調達・建設)は、同社の完全子会社であるソーラーフロンティアエンジニアリングが担当する。
FPSは、過去データを基にした収益シミュレーションを担当する。また、アグリゲーターとして、ソーラーフロンティアが提供する発電予測と蓄電池運用計画に基づき、受給契約の締結、電力市場および非化石価値取引市場での販売を行う。同社は日本GLPの完全子会社として2021年に設立された。2025年6月には海帆の子会社であるKRエナジー1号が保有する低圧太陽光発電所330ヵ所の電力受給契約を締結している。
出力制御量が増加する九州エリアでは、FIT発電所の収益減少が事業者にとって大きな課題となっている。こうしたなか、オムロンと東京センチュリーの合弁会社やU-POWER、パワーエックスなど、FIPへの移行と蓄電池の併設を支援する企業が相次いでいる。