
蓄電所事業に本格参入する(画像:スターシーズ)
ファッション販売を主力とするスターシーズは6月3日、中国の蓄電池メーカーShanghai Robestec Energy(以下、「ロベステック」)と業務提携し、日本国内で系統用蓄電所事業に本格参入すると発表した。
同社は、今後3年間で蓄電池関連事業に総額75億円を投資する計画で、うち15億円は初期導入や製品在庫の確保、開発体制の強化に充てるとしている。
同提携に基づき、両社は日本国内における系統用蓄電所の開発を共同で進めるとともに、蓄電池の輸入・設置・保守までを一貫して提供する体制を構築する。スターシーズは、全国50ヵ所の事業候補地向けに、ロベステックから合計400MWhの蓄電システムを調達する方針だ。
ロベステックは2019年に上海で設立。2024年末までに全世界で累計3GWhを超える蓄電所の運用実績を有している。
一方でスターシーズは、2025年2月に建設事業や太陽光発電事業を手掛けるダイサンと、同年4月にはKDDIグループのアグリゲーターであるエナリスと、系統用蓄電所事業での提携に向けた協議をそれぞれ開始した。また、3月にはスミレ会グループと提携し、未利用地を活用した蓄電所の開発を進める方針を示している。
同社は系統用蓄電所事業のほかに、自社の工場や物流拠点などにも蓄電池を導入し、ピークカットや電力コストの削減、停電時の事業継続(BCP)対策などを進める方針も示している。