
(画像:シナネンホールディングス)
シナネンホールディングスは8月12日、子会社のシナネンが千葉県旭市で開発を進めていた系統用蓄電所(1.0MW/5.3MWh)が、8月8日に運転を開始したと発表した。設備は、同グループのミライフ旭店の敷地内に設置され、グループ会社の太陽光サポートセンターが所有および運営を担っている。
同事業は、東京都の2023年度「系統用大規模蓄電池導入促進事業助成金」の採択を受け、東京電力パワーグリッドの供給エリア内の案件として、約2.71億円の交付を受けて実施された。
EPC(設計・調達・建設)は、三菱電機システムサービスが担当し、蓄電池は伊藤忠商事が供給した。
建設計画は2024年7月に発表し、2025年2月に着工。当初は2025年7月の運転開始を予定していたが、約1ヵ月遅れての稼働となった。
同蓄電所は、卸電力市場、需給調整市場、容量市場で取引を想定し、5時間の連続運転が可能な設計となっている。3~4時間運転の蓄電所が主流のなか、それらに比べると1kWhあたりの値差(スプレッド)はやや低い傾向にある。2025年7月時点のスポット市場における平均値差は、5時間が9.08円/kWh、4時間が9.66円/kWh、3時間は10.25円/kWhだった。
なお、シナネンは他に開発中の蓄電所案件を現時点では公表していない。