
(画像:SMA Solar Technology AG)
サーラエナジーは10月15日、静岡県浜松市で建設を進めていた「サーラ浜松蓄電所」(11.4 MW/69.6MWh)を開設した。2023年に着工し、当初は2026年春頃の運転開始を予定していたが、約6ヵ月早い運転開始となった。
同蓄電所は、サーラエナジー浜松供給センター内に設置されており、一般的な蓄電所で多く採用されているリチウムイオン電池ではなく、日本ガイシ製のNAS(ナトリウム硫黄)電池が採用されている。なお、アグリゲーションは中部電力ミライズが担当する。
本事業は、経済産業省の2022年度補正予算「再生可能エネルギー導入拡大に資する分散型エネルギーリソース導入支援事業費補助金(系統用蓄電システム・水電解装置導入支援事業)」の採択を受け、約12億円の交付を受けて実施された。さらに、建設および運転準備資金として、2023年に三井住友銀行から、借入期間5年間で22億円のグリーンローンによる資金調達を実施している。
サーラエナジーはこのほかにも、愛知県豊橋市にある太陽光発電所(出力:666kW)の併設型系統用蓄電所として、「サーラ東三河太陽光併設蓄電所」(2.0MW/7.5MWh)を、2025年10月中に運転開始する予定である。これら2つの事業は、2030年までに自社の事業活動から発生するCO2削減量を2021年比で50%削減するという脱炭素化の目標達成に向けた取り組みの一環であり、同社は系統用蓄電所および再エネ併設型蓄電池、PPA等の電力事業に3年間で70億円を投資する計画である。