
バーチャルPPAである(画像出典:コスモエコパワー)
10月15日、コスモエコパワー、東京電力エナジーパートナー(以下:東電EP)、東京地下鉄(以下:東京メトロ)の3社は、9月27日付で陸上風力を活用した15年間のバーチャルPPAを締結したことを発表した。
コスモエコパワーは、陸上風力発電所「姫神ウィンドパーク」(岩手県盛岡市)で発電される年間約21GWh分の非化石証書(非FIT非化石証書)を小売電気事業者である東電EPに売却し、東電EPは電力と非化石証書を東京メトロに供給する。また、コスモエコパワーは、同発電所で発電した電力の一部を卸電力市場に売却する。
同発電所を活用したコーポレートPPAは今年5月にコスモエコパワーがパナソニックオペレーショナルエクセレンス(以下:PEX)と締結したオフサイトPPAに次ぐ契約である。PEXとの契約規模は明らかになっていない。
同発電所は2019年4月に運転を開始し、2MWの風車が9基建設され、当初は固定価格買取制度 (FIT)を活用して事業収益をあげていた。設備の認定時期にもよるが、2018年度頃にFIT認定を受けていたとすると、約20円/kWhのFIT価格で売電していたと考えられる。コスモエコパワーは、PEXとのオフサイトPPA契約に伴い、同発電所を今年フィード・イン・プレミアム(FIP)に切り替えた。
エネハブのPPAデータベースによると、東京メトロは今年8月に丸紅新電力と締結した5MW小水力発電のバーチャルPPAを含め、公表ベースで合計5件のPPAを締結している。