
グリーンエナジー&カンパニーは10月9日、京都府福知山市において「福知山土師蓄電所」(2MW/8MWh)の開発を予定し、単独出資により事業主体となるSPC(特別目的会社)を設立したと発表した。
自社単独運営による蓄電所開発は、同社にとって初となる。なお、本件は、2025年8月に同市でEPC(設計・調達・建設)を受注した同規模の蓄電所とは異なる案件である。
福知山土師蓄電所にはリン酸鉄リチウムイオン電池を設置する予定であるものの、エネハブの取材によると、蓄電システムメーカーは未定である。また、電力の運用を担うアグリゲーターも現時点では決定していないという。なお、系統連系は2026年5月末頃、運転開始は同年8月末頃を予定している。
同グループではこれまでに、鹿児島県で日本エネルギー総合システムおよびDMM.comと共同開発した「霧島蓄電所」(2MW/8MWh)や、千葉県の「印西蓄電所」(2MW/4MWh)においてEPC契約を締結した実績がある。同社は今回の開発を、これらの蓄電所運営で培った知見を生かして関西エリアへと事業拡大する取り組みであると位置づけており、今後も全国的に蓄電池のネットワーク化を進める方針だ。
グリーンエナジー&カンパニーは、2029年4月までに累計1GWh規模の系統用蓄電所開発を目指しており、2025年4月には、蓄電所のEPCおよびO&M(運用・保守)技術の強化を目的に、クローバー・テクノロジーズからGREEN ACTIONの株式を51%取得した。こうした取り組みを支える資金として、同年6月にシンプレクス・キャピタル・インベストメント関連ファンドを引受先とする転換社債型新株予約権付社債および新株予約権の発行により、総額12億円を調達している。